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魔王親衛隊、中層に降りる 前編

Author: ふりっぷ
last update publish date: 2026-06-25 08:17:28
 中層での危険性を忘れ、

 日常を楽しんでいるように見えるヒマリ達。

 その和やかな雰囲気は、上層からの侵略によって終わりを迎えた。

 回廊から立ち込める純然たる圧力。

 意志を持った、冷徹な殺意。

 中層の空気が、一瞬で重く淀む。

「来たな」

 フェルマーが冷や汗を垂らしながらも笑みを浮かべる。

「隙を見せた甲斐があったわね」

 ヒマリはそそくさと後方に避難しながら、魔王城へのアクセスを始める。

「なんと、弛緩した軍の様子はすべて策略だったか」

「ごめんなさい。フェルマーが秘中の秘だって言うから

 口にできなくて」

「無駄口を叩くな!上層の戦力をおびき寄せた

 今が魔王城の制御権を奪う、最初で最後のチャンスだ」

「了解した」

 シュルツが低く呟き、剣を構えた。

 その一言で、前線に線が引かれる。

 上空で空間が歪み、二つの咆哮が重なる。

「……ツインヘッドドラゴン」

 フェルマーが静かに名を呼んだ。

 だが、それは単なる二つの首ではなかった。

 片方は紅蓮の鱗。

 もう片方は蒼氷の結晶。

 互いに反発しながら、完全な均衡を保っている。

「……古代種か」

 巨大な双頭の竜が、翼を広げて
ふりっぷ

緩やかな日常は、上層からの侵攻で終わりを告げる。 規律を武器とする魔王親衛隊。

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